カフェイン過敏症の方が望むこと、それは「カフェイン入りの食べ物を摂取できるようになること」です。
そのため、「なんとかカフェイン過敏症の治療法がないものか」と調べる人も多いハズ。
カフェイン過敏症の原因を知ることで、治療法も自ずと見えてきます。
カフェインアレルギーとカフェイン過敏症は違う

まず最初に断っておきますが、カフェインアレルギーとカフェイン過敏症は違います。
鍵となる作用機序がまったく違うのです。
また、カフェインアレルギーは医学的には世界中に見ても極めて稀なケースですので、存在しないものとして理解しておいてください。
カフェインアレルギーについては以下で詳しく解説しています。
以上を念頭に置いて話をすすめます。
なぜカフェインに対して過敏なのか?
カフェイン過敏症の方は少ないカフェインの摂取であっても症状が出てしまいます。
その理由は、カフェインの代謝が体質的に苦手だからです。
カフェインは肝臓で代謝されるのですが、その代謝に関わる酵素はCYP1A2という酵素。
▼カフェイン過敏症の方はこの代謝酵素の働きが弱かったり、
▼あるいは肝臓自体の働きが弱ってたり、
▼または代謝酵素の構造が遺伝子レベルで異なっている(遺伝子多型)ためかもしれません。
※遺伝子多型とは、遺伝子を構成しているDNA配列に人種差、または個人差があることを言います。
参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscpt1970/26/1/26_1_243/_pdf
- カフェインの代謝に関わる酵素
- カフェインの代謝酵素の分泌量
- カフェイン代謝酵素を分泌する肝臓
それぞれ見ていきます。
カフェインの代謝が遺伝子レベルで苦手の場合

カフェイン過敏体質の方で、いくら頑張ってもカフェイン過敏症体質は治療できない方がいます。
遺伝子レベルでCYP1A2の構造が「カフェイン代謝が苦手な構造」になっている方。
こういう方は子供の頃からカフェインの入った食べ物が苦手で、どのカフェイン入りの食べ物を食べても過敏に反応してしまう人です。
日本人はアルコールの代謝能力がほぼ無い方が1割程度いるのですが、この方達はいくらアルコールに慣れる練習をしても強くなりません。
それと同じです。
カフェインそのものが苦手な体質ですので、治療すると言うよりはカフェインの入っていない食べ物を摂取するようにしましょう。
今はデカフェの食品も多く出回っていますので、カフェイン過敏症でもそこまで悲観しなくても良いです。
カフェイン代謝酵素の働きが弱い方の場合

カフェインの代謝酵素には問題ないが・・・
- 代謝酵素の分泌量が少ない方
- カフェイン自体に慣れていない方
の場合、少量の、症状が出ない程度のカフェインを少しずつ摂取する方法があります。
いわゆる『慣らす』という治療法。
少しずつカフェインを体内に入れることで、カフェイン代謝酵素の分泌量増加を促すことに繋がりますし、代謝酵素自体の代謝能力が上がります。
さらに少しずつ摂取するカフェインの量を増やすことで、カフェイン過敏症の症状が出にくくなり、カフェイン摂取量も少しずつ増えていくという流れです。
これでカフェイン過敏症が少しずつ改善していきます。
この治療法に関して裏付けられた医学的なデータは見当たりませんでしたが、
SNSで同じような方法でカフェイン過敏症を克服された方もいましたし、
実際私はこの方法で、それまで飲めなかったコーヒーが飲めるようになった経験があります。
そのお話については後述します。
肝臓の力が弱っている場合

カフェインは肝臓で代謝されるのですが、
体調不良や病気などで肝臓の働きが弱くなっていると、カフェイン過敏症の状態もひどくなることがあります。
こういう場合は、いくらカフェインを代謝する酵素の代謝能力が高かったとしても、カフェインの摂取で症状が出ることがあります。
この場合、肝臓に負担のかけている原因を取り除き、肝臓自体を元気にすることでカフェイン過敏症も改善できます。
肝臓を良くするサプリで過敏症改善

ちなみに、「肝臓を良くするサプリを飲んでいたらカフェイン過敏症も治ってきた」という口コミを質問サイトで見たことがあります。
私自身が試したことではないので裏付けは取れませんが、理にかなっているとも思います。
肝臓が悪い⇒カフェイン代謝酵素の働きが悪くなる
肝臓が良い⇒カフェイン代謝酵素の分泌がよくなる
私がパニック障害になって肝臓の数値もかなり落ちていた時は、かなり重いカフェイン過敏症の症状が出たのですが、
病気が治って肝臓の数値が改善した今は重い症状は出ていません。
肝臓の状態がカフェイン過敏症に関係する可能性は大いにありますので、
サプリで肝臓の機能を高めることでカフェイン過敏症の症状も軽くなる可能性はあります。
カフェイン過敏症体質は変化する【体験談】

私はパニック障害になった時期、カフェイン過敏症の症状が強く出ていました。
この時期は体調もメンタルも最悪で、カフェインの入っている食品は一切受け付けず、
間違って摂取しようものならカフェイン過敏症の身体的・精神的な症状がしばらく続いてしまい、
まさしく『地獄の苦しみ』だったのを憶えています。
病気になる前はカフェイン入りの食品をある程度摂取しても問題はなかったんですけどね~
病気中は重度のカフェイン過敏症体質になっていました。
医師にその事を話したら、
医者「まぁそういうこともあるよね。苦手なら今は摂取しないように気をつけてくださいね」
と、言われたことがあります。
この時、カフェイン過敏症などの診断は受けていませんし、もちろん検査もありません。
病気から回復した今は、少なめのカフェインなら問題なく摂取できますが、コーヒーは飲まなくなっています。
「無理して飲まなくていいか」と思ったら、飲みたい気持ちがなくなってしまった感じです。
そもそもカフェインって必要?

カフェイン過敏症の原因や体験談についてまとめてきましたが、今の時代、デカフェ製品がそこら中にありふれています。
また、最近では「カフェインの飲み過ぎって体に良くないよね」という風潮も定着しつつあります。
ですので、わざわざカフェイン過敏症を治そうとする必要性はないのではないか?と私は思っています。
カフェイン過敏症の治療について

カフェイン過敏症の治療法とは言っても、そもそも病気としてカフェイン過敏症が医学界で確立しているわけではありません。
そのため、体験談やこれまでのデータから推測してカフェイン過敏症を治していくしかありません。
そうなるとこの記事で紹介した治療法は、『医学的に立証された信頼のおける治療法』とはみなされません。
あくまで個人と一般の方々の体験談であり感想です。
もちろん私を含め、カフェイン過敏症を克服した方が実際に存在するわけですから、治療(というか克服)できないものではないと思っています。
繰り返しになりますが、ここに書かれている克服法に関しては、医学的なデータもありませんし医学的な根拠も裏付けもありません。
あくまで私の体験と、複数のSNS上の体験談が元になっていますので、実行される場合は各自の責任の下、行ってください。
私は一切の責任を負いませんので、そこはご了承ください。